①:からくりサーカスアニメの今後
原作の変わっていくジョージが魅力的なのはもちろんなんですけど、アニメの最初からいいやつでギャグ成分多めな(出番が少ない割にギャグシーンだけは再現されている)彼もいいと思えてきた。
しかし原作を隅から隅まで記憶している私にとって次回気になるのは、やっぱりクラウン号をどうやって自然に登場させるのか。
そしてパンタローネを動かす物は何か。
前者に関しては恐らく「フウが独自に開発した自動人形」という設定に生まれ変わるのだろうと予測しときます。
そして、回想シーンにてアシハナがフウからその説明を受けるシーンをちょっと添えると。
そして後者。パンタローネを人形との戦いへ向かわせるもの。
原作では、戦闘力もなければ重要人物という設定も特にないただのジジイ(ただし異様に格好いい)によってパンタローネは動かされます。
アルレッキーノを動かすのは、彼と絡む役はほぼ確実にリーゼへとシフトしていると思われますがパンタローネは謎だなぁ。
残っているメンツを考えると意外とギイ辺りかもしれない。
②:ドットーレの扱い
フェイスレスいわく、彼が最古の三人を蘇らせた理由は「偽フランシーヌにいつまでも仕え続け、今なおフランシーヌを求め続ける姿が滑稽だから」ということでした。
しかし三人の中にドットーレだけがいません。
これには色々な説が唱えられています。
ドットーレは己の存在理由を否定した故にフェイスレスでも蘇生出来なかったとか。
私の解釈ではこうです。
ドットーレはフランシーヌを否定し己の自我を持つという飛び抜けた才能を持った人形。
これはフェイスレスの言う滑稽には当てはまりません。
思えば、からくりサーカスは「くびきを断ち切る」「自由になる」
そんなテーマが根底にあり、常にそれは肯定的に描かれている。
と言えば否定する人はまあ居ないでしょう。
しかしドットーレはフランシーヌによる呪縛を自ら断ち切り自由になった、というまさにこのテーマを体現したキャラクター。
何しろ「自分を支配する神から与えられた」己の存在理由を否定して自由になるというこの行動は主人公の勝と全く同じではないですか。
しかし彼だけは「怒り」を原動力にしていたために作者から否定されてしまったのでしょう。残念でもないし当然。
話を戻しますが、ドットーレがフェイスレスによって蘇生されなかった理由はこの人形が彼の最も嫌う「従わない者」だからでしょう。
フランシーヌに従わないドットーレは自分にも従わない。
故に側に置いても面白くないから蘇生しなかった、というわけです。
③:僕が間違っていたよ
私は横恋慕というやつを経験したことがないので分かりませんが、やはり相当精神を蝕むものでしょう。
白金は教会にて例のプロポーズを目にしたとき、二つの選択肢を突きつけられました。
何としても欲しくてたまらない女が手に入らないまま、自分を裏切った愛憎入り混じる兄と彼女が睦まじく暮らすのを自分を偽って眺めるのか。
世界で一番大切な女、フランシーヌと、世界で一番大切な男、兄の両方から距離をおき、別れを告げるか。
白金=フェイスレスは、電光石火の速さで二つの選択肢にノーを突きつけました。
そしてフランシーヌをさらう事を決意したと。
笑えるのは、白金はフランシーヌにも兄にも笑ってもらえなくなる道をあえて選んでしまったという点。
僕はもう笑わないと彼は独白していましたが、正確には「僕はもう笑えない」というのが正しいでしょう。
最初の二択はどちらを選んでも狂うしかない苦しみの道。
三つ目の選択肢は狂わなければ選べない狂気の道。
白銀がやらかした時点で白金は絶対に幸せになれない事が保証されてしまったわけですね。
そしてそれを白金もわかっていたと。
同情の余地はあるはずなんだよなぁと私は思います。
むしろ彼に懺悔させ、「横恋慕は絶対いけません」という冷たすぎる結論をあの藤田先生が出した事に私はびっくりですよ。
正直どう解釈してもからくりサーカスからは「横恋慕してしまったら皆のために気持ちを我慢するしかないよね」という結論しか見えてきません。
まあ恋愛を描く上では永遠のテーマと言ってもいいのでしょうが、からくりサーカスの場合はとりつく島も全くない否定ぶり。
でもまあ彼も一応プロポーズしてみたらよかったんですよ。
そしてフラれたらもう少し落ち着いていられたかも。
しかしそれは出来なかった。
何故かというと、注意して読めば分かりますが白金は「兄には絶対何の分野であっても自分は敵わない」という強烈な思い込みがあります。
尊敬を通り越してもはや崇拝に近い。その証拠を挙げます。
例えば、「兄さんは女の子が苦手だ」と白金が評したシーンがあります。
実際にもその通りでしょう。しかし、「女の子が苦手な兄さん」がフランシーヌへの好意をほのめかすようなことを言った途端に白金は過敏に反応。
「フランシーヌは僕のなんだから横からとっちゃだめだよ!」
と必死の形相で釘を刺すんですが、おかしいですよね。
最初から兄には敵わないと激しく思い込んでいないとこうはならない。
故に白金はプロポーズを見て「ちょっと待った! 彼女と結婚するのは僕だ!」と割って入る事など考えもしなかった。
兄には絶対に勝てないと思い込んでいたからです。
実に哀れなキャラクターですこの人。
「うしとら」や「月光」ではラスボスにも一定の同情が向けられていましたが、フェイスレスは全く救いなしと。
ついでに、彼と同じく横恋慕した勝にもあまり救いはなかったという。
からくりサーカスは他と比べると残酷な物語。
この辺黒博物館スプリンガルドに受け継がれているような、いないような。
原作の変わっていくジョージが魅力的なのはもちろんなんですけど、アニメの最初からいいやつでギャグ成分多めな(出番が少ない割にギャグシーンだけは再現されている)彼もいいと思えてきた。
しかし原作を隅から隅まで記憶している私にとって次回気になるのは、やっぱりクラウン号をどうやって自然に登場させるのか。
そしてパンタローネを動かす物は何か。
前者に関しては恐らく「フウが独自に開発した自動人形」という設定に生まれ変わるのだろうと予測しときます。
そして、回想シーンにてアシハナがフウからその説明を受けるシーンをちょっと添えると。
そして後者。パンタローネを人形との戦いへ向かわせるもの。
原作では、戦闘力もなければ重要人物という設定も特にないただのジジイ(ただし異様に格好いい)によってパンタローネは動かされます。
アルレッキーノを動かすのは、彼と絡む役はほぼ確実にリーゼへとシフトしていると思われますがパンタローネは謎だなぁ。
残っているメンツを考えると意外とギイ辺りかもしれない。
②:ドットーレの扱い
フェイスレスいわく、彼が最古の三人を蘇らせた理由は「偽フランシーヌにいつまでも仕え続け、今なおフランシーヌを求め続ける姿が滑稽だから」ということでした。
しかし三人の中にドットーレだけがいません。
これには色々な説が唱えられています。
ドットーレは己の存在理由を否定した故にフェイスレスでも蘇生出来なかったとか。
私の解釈ではこうです。
ドットーレはフランシーヌを否定し己の自我を持つという飛び抜けた才能を持った人形。
これはフェイスレスの言う滑稽には当てはまりません。
思えば、からくりサーカスは「くびきを断ち切る」「自由になる」
そんなテーマが根底にあり、常にそれは肯定的に描かれている。
と言えば否定する人はまあ居ないでしょう。
しかしドットーレはフランシーヌによる呪縛を自ら断ち切り自由になった、というまさにこのテーマを体現したキャラクター。
何しろ「自分を支配する神から与えられた」己の存在理由を否定して自由になるというこの行動は主人公の勝と全く同じではないですか。
しかし彼だけは「怒り」を原動力にしていたために作者から否定されてしまったのでしょう。残念でもないし当然。
話を戻しますが、ドットーレがフェイスレスによって蘇生されなかった理由はこの人形が彼の最も嫌う「従わない者」だからでしょう。
フランシーヌに従わないドットーレは自分にも従わない。
故に側に置いても面白くないから蘇生しなかった、というわけです。
③:僕が間違っていたよ
私は横恋慕というやつを経験したことがないので分かりませんが、やはり相当精神を蝕むものでしょう。
白金は教会にて例のプロポーズを目にしたとき、二つの選択肢を突きつけられました。
何としても欲しくてたまらない女が手に入らないまま、自分を裏切った愛憎入り混じる兄と彼女が睦まじく暮らすのを自分を偽って眺めるのか。
世界で一番大切な女、フランシーヌと、世界で一番大切な男、兄の両方から距離をおき、別れを告げるか。
白金=フェイスレスは、電光石火の速さで二つの選択肢にノーを突きつけました。
そしてフランシーヌをさらう事を決意したと。
笑えるのは、白金はフランシーヌにも兄にも笑ってもらえなくなる道をあえて選んでしまったという点。
僕はもう笑わないと彼は独白していましたが、正確には「僕はもう笑えない」というのが正しいでしょう。
最初の二択はどちらを選んでも狂うしかない苦しみの道。
三つ目の選択肢は狂わなければ選べない狂気の道。
白銀がやらかした時点で白金は絶対に幸せになれない事が保証されてしまったわけですね。
そしてそれを白金もわかっていたと。
同情の余地はあるはずなんだよなぁと私は思います。
むしろ彼に懺悔させ、「横恋慕は絶対いけません」という冷たすぎる結論をあの藤田先生が出した事に私はびっくりですよ。
正直どう解釈してもからくりサーカスからは「横恋慕してしまったら皆のために気持ちを我慢するしかないよね」という結論しか見えてきません。
まあ恋愛を描く上では永遠のテーマと言ってもいいのでしょうが、からくりサーカスの場合はとりつく島も全くない否定ぶり。
でもまあ彼も一応プロポーズしてみたらよかったんですよ。
そしてフラれたらもう少し落ち着いていられたかも。
しかしそれは出来なかった。
何故かというと、注意して読めば分かりますが白金は「兄には絶対何の分野であっても自分は敵わない」という強烈な思い込みがあります。
尊敬を通り越してもはや崇拝に近い。その証拠を挙げます。
例えば、「兄さんは女の子が苦手だ」と白金が評したシーンがあります。
実際にもその通りでしょう。しかし、「女の子が苦手な兄さん」がフランシーヌへの好意をほのめかすようなことを言った途端に白金は過敏に反応。
「フランシーヌは僕のなんだから横からとっちゃだめだよ!」
と必死の形相で釘を刺すんですが、おかしいですよね。
最初から兄には敵わないと激しく思い込んでいないとこうはならない。
故に白金はプロポーズを見て「ちょっと待った! 彼女と結婚するのは僕だ!」と割って入る事など考えもしなかった。
兄には絶対に勝てないと思い込んでいたからです。
実に哀れなキャラクターですこの人。
「うしとら」や「月光」ではラスボスにも一定の同情が向けられていましたが、フェイスレスは全く救いなしと。
ついでに、彼と同じく横恋慕した勝にもあまり救いはなかったという。
からくりサーカスは他と比べると残酷な物語。
この辺黒博物館スプリンガルドに受け継がれているような、いないような。